リーキーガット症候群

2019年10月16日

教科書レベルで認知はされていませんが、Leaky gut syndrome(腸漏れ症候群)が注目されています。

正式名はIncreased Intestinal Permeability(腸管壁侵漏症候群)です。

主な原因は3つあります。

1.消化されにくいグルテン、ガゼイン、大豆製品に含まれるレクチン、サポニンのような細胞毒やアレルゲンとなり得るタンパク質が、小腸粘膜を傷つけて、粘膜の障害が起きる。

2.SIBOの状態となって、大腸菌が発生したガスによって小腸壁が、伸び縮みを繰り返して粘膜の障害が起きる。(もともと小腸壁は大腸壁と違って、伸縮する性質が少ない)

3.カンジダ菌は、常在菌として人体に存在していますが、免疫力が下がったときなどに日和見感染を起こして、身体全体に繁殖する可能性があります。このカンジダ菌が腸内で繁殖した場合も原因となります。

病理所見は、いずれの場合も絨毛の萎縮が起こって、粘膜が障害されます。

小腸の役割は、消化と吸収であり、必要な栄養素を選択的に吸収するのが本来の役目ですが、この選択性が失われて、「ダダ漏れ」状態になるのがリーキーガット症候群です。

本来は身体に入ることが出来ない未消化なタンパク質、細菌などが体内に侵入して、免疫システムに負担を掛けます。様々な疾患に繋がっていきます。

近年は、自己免疫疾患や多くの精神疾患との関連が指摘されています。

グルテン関連障害、SIBO、リーキーガット症候群、過敏性腸症候群は、一部がオーバーラップしています。

それぞれの診断方法の方向性が異なるだけで、よく似かよった病態と言うことです。

リーキーガット症候群は、グルテン関連障害やSIBOが原因となって生じた症状、病態、状態像を表した病名です。

ゾヌリンはリーキガット症候群を可逆的に調節するタンパク質です。消化管と肝臓で合成されます。ゾヌリンは、消化管上皮細胞間のタイトジャンクションの分解を誘導するので、ゾヌリンが高濃度になることは、リーキーガット症候群の増進と関係しています。

ゾヌリン検査は、リーキガット症候群の臨床マーカーになります。