深夜ゲーマーと定量脳波

2020年11月13日

深夜にゲームをされている人は少なくありませんが、昼間の倦怠感、眠気などの体調不良が出てくることが多いです。

定量脳波でアルファ波を解析すると、健常者とは異なるパターンになっています。

アルファ波とは閉眼時に後頭葉を中心として現れてくる8~12Hzあたりの脳波のことです。

ヒトは一秒間に8回から9回ほどカメラのシャッターを撮るように目から視神経を介して後頭葉で写真を撮影しています。これがアルファ波で、健常者は8回から8.5回が平均値で、これを8Hz〜8.5Hzと言います。

交通事故の時やスポーツ選手がボールが止まったように見えるという話がありますが、これはシャッター速度が速くなって、普段は一秒間に8回の人が10回、15回と増えるために、スローモーションに見える現象が起こってきます。

つまりトラウマなどで警戒心が高くなったり、スポーツなどで集中力が極度に高まると、シャッター速度が上がりアルファ波が早くなります。

また認知症などで、脳機能が衰えてくるとこのシャッター速度が遅くなって、アルファ波が遅くなります。

これは私の閉眼時の脳波の生データです。

下が深夜ゲーマーの方の閉眼時の昼間の脳波の生データです。

一番下の2本(後頭葉周辺)がアルファ波ですが、波が不規則になってます。上の脳波と比べて見てみてください。

定量脳波のソフトを使って私の脳波を解析すると以下になります。図の下2つに注目して下さい。

下の2つ(後頭葉)に8.3Hzあたりにきれいな一本の細いピークが出てきます。

下が深夜ゲーマーの方の脳波を解析したもので、下の2つ(後頭葉)に8-14Hz の広い範囲で不規則な複数のピークが出てきます。

私の定量脳波の解析結果を比べて頂くと違いが一目瞭然です。

集中、警戒、知性に関係するアルファ波の大きな問題が出てきています。

深夜ゲーマーの方は、ほぼ全員がこのパターンになってます。

考察①サーカディアンリズムの問題が出ている。

人間は太陽によって調節される1日の日内リズムを持っています。これをサーカディアンリズムと言います。

深夜にゲームをして午前中に寝ていても、人間はこのサーカディアンリズムに従って生理活動を営んでいます。

睡眠ホルモンのメラトニンを中心として、ホルモンの分泌もこのサーカディアンリズムによってコントロールされています。

本来は寝ている時間に起きて、起きている時間に寝ていると、本来のサーカディアンリズムに逆らっている訳ですから、自律神経や生理機能に問題が起きて、脳波で見るとアルファ波の問題が出てくるのかもしれません。

問題②解離性障害とよく似たアルファ波のパターンになっている。

いずれ記事にする予定ですが、解離性障害の方も同じようなアルファ波の問題がほとんどの方に出てきます。

重度の解離性障害の方は、多重人格障害に近づいて行きます。一見ひとりの人格ですが、背後に複数の人格が存在していますので、アルファ波が複数存在してきます。

この複数のアルファ波の持ち主は、トラウマの影響を受けて現れた人格なので、アルファ波の速度が上がり(警戒心が強い)速くなっています。

ゲームの世界と言えば、生きるか死ぬかのスリルを疑似体験する設定になっていることがほとんどです。長時間その状態(ある意味持続性のトラウマ体験)に曝されると多重人格障害に似た脳の状態になるのかもしれません。

ゲームをしていない平時も、ゲームをしている時のような集中・警戒した脳波の状態になっていることも問題です。

夜中の生活と昼間の生活のどちらかしか選択できません。

深夜に楽しく過ごしていたとしても、脳波で見ると脳に相当なダメージを受けています。

深夜の生活を維持しながら、昼間のパフォーマンスを上げることは生理学的に無理があります。

深夜の生活を続けて昼間の不調を辛抱するか、深夜の生活を止めて昼間のパフォーマンスを上げるか、どちらかしか選択出来ません。

まずその決心がついたら、メラトニン系のサプリなどを使って睡眠相を前倒しにしていく治療や脳波のバイオフィードバックトレーニング(ニューロフィードバック)が有効な治療法です。