■てんかんの方の30-40%は難治性てんかんと呼ばれ、発作が完全には消失しません。
当院は、脳波のニューロフィードバックを導入して、難治姓てんかんの治療に取り組んでおります。
1970年代にアメリカで開発されたニューロフィードバックは、難治性てんかんに対して、60-70%の高い有効性が報告されています。
1990年代からバイオフィードバック関係の教科書にも、その有効性が記載されています。
一方で日本では、この治療法はほとんど知られていません。

■大人のてんかんに対するニューロフィードバック治療は、薬物療法や手術治療の代わりになる治療ではありません。
薬物療法や手術療法と併用して、それらを補助する第3の治療です。
ニューロフィードバック単独で、大人のてんかんを治療することはできません。
また、大人のてんかんに関しては、これは治療ではなくトレーニングです。
発作が消失した後も継続して、原則的にはフォローアップ治療が必要になります。


■一方で、ニューロフィードバックは、侵襲性や副作用がありません。
てんかん発作の消失・改善に加えて、認知機能や睡眠のなどの精神機能の改善の「二重のメリット」を 受けることが出来ます。