うつと精神症状の病機図
煎じ薬
左が虚実夾雑証(正邪拮抗、邪気が亢盛して、邪気と正気が拮抗した状態)、右が虚証(正気不足)。
竜胆瀉肝湯:竜胆、黄芩、山梔子、柴胡、当帰、生地黄、車前子、沢瀉、木通(利水滲湿)、甘草
柴胡疎肝散:柴胡、芍薬、甘草、枳実、川芎、香附子、青皮
加味逍遙散:当帰3、芍薬3、白朮3、茯苓3、柴胡3、牡丹皮2、山梔子2、甘草1.5-2、生姜1、薄荷1
金鈴子散:金鈴子(行気、川楝子)、延胡索
逍遥散:当帰3、芍薬3、白朮3、茯苓3、柴胡3、甘草1.5-2、生姜1、薄荷1
温胆湯:温胆湯加減:半夏、陳皮、茯苓、甘草、枳実、竹筎、夏枯草、蒺藜子
天麻釣藤飲:天麻、釣藤鈎(後下)、山梔子、黄芩、牛膝、杜仲、益母草、石決明(先煎)、桑寄生、夜交藤、朱茯神
半夏厚朴湯:半夏、茯苓、厚朴、蘇葉、生姜
四物湯:当帰、熟地黄、白芍、川芎
一貫煎:沙参、麦門冬、当帰、生地黄、枸杞子、川楝子
益気補肝湯:熟地黄、炙甘草、人参、黄耆、柴胡、白芍、当帰、厚朴
平補鎮心丹:竜骨、牡蠣、酸棗仁、遠志、竜眼肉、五味子、麦門冬、熟地黄、山薬、炙甘草、人参、柏子仁
天王補心丹:生地黄、人参、酸棗仁、当帰、 天門冬、麦門冬、柏子仁、遠志、丹参、玄参、五味子、桔梗、茯苓
エキス剤
気滞とは、気機(気の機能活動のことで、昇降出入すること)が阻滞されてスムーズに流れなくなる病証を指します。臨床的には、肝鬱気滞が多く、胸脇部の脹悶・疼痛、脈弦緊となります。気滞が長引くと瘀血を引き起こして気滞血瘀となります。
肝の気滞によって生じた肝鬱気滞である肝気鬱結では、①疏泄の過剰(貯まった肝気が過剰に作用する肝気実)と②疏泄の不足(肝気の疏泄が不十分な肝鬱)が混在している。
①疏泄過剰によって、易怒、胸肋脹痛、鼠(きん)痛無定所(あちこち痛くなる)、横逆侵犯他臓(胃痛、嘔吐、咳嗽、腹痛、下痢)が起こってきます。
②疏泄不足によって、うつ症状(くよくよ、ため息)、気機失調(納呆、腹満、便秘、小便渋滞)が起こってきます。
肝気鬱結が進行すると疏泄不足が主になり肝気虚になります。