認知症の中医治療

認知症は中医学では痴呆と呼ばれます。4つに分類されています。

稟賦(ひんぶ、天から授かったもの)不足先天的な精神発達遅滞七福飲加減
脾虚痰阻癲癇が長期化して肝気が鬱っして、脾胃が虚弱になって、痰濁が胸中に積滞して、清竅(顔面の竅、耳、口、鼻、目)を阻み、神明をけがす洗心湯加減
脾腎虧損加齢や久病による重度の脾腎虧損で、心身の充養を失う還(かん)少丹加減
血瘀気滞出生時の外傷の既往あり。血瘀が脈絡を阻滞し、脳髄を上栄出来なくなる通竅(きょう)活血湯加減

七福飲:人参、地黄、当帰、白朮、甘草、酸棗仁、遠志

洗心湯:人参、茯神、酸棗仁、半夏、陳皮、神麹(しんきく、消導薬)、甘草、附子、石菖蒲

還少丹:山薬、牛膝、遠志、山茱萸、茯苓、五味子、肉蓯蓉(にくじゅよう、助陽薬、潤便)、巴戟天(はげきてん、助陽薬)、茴香(ういきょう、散寒薬)、椿実(ちんじつ)、石菖蒲、枳実、貝香、枸杞子、杜仲、熟地黄

通竅活血湯:赤芍、川芎、桃仁、紅花、生姜、老忽(ろうくつ)、紅棗(ほんざお、なつめ)、竅香、黄酒