白内障の中医治療
白内障とは、目の中でカメラのレンズの役割をしている水晶体という部位が濁ってしまう状態のことです。 水晶体が濁ってしまうと、視界がぼやける、かすむ、二重に見える、まぶしさを感じる(初期症状)といった症状が起こり、徐々に視力低下が進行していきます。中医学では、内障、または圆翳内障と呼びます。
| 肝腎両虚 | 頭痛、耳鳴り、腰膝酸軟 | 駐景丸加減方加減 | 菟絲子(助陽、明目)、楮実子(ちょじつし、明目)、蒺藜子、枸杞子、木瓜(もっか、祛風湿)、寒水石(清熱瀉火)、五味子、車前子、三七(さんしち、止血)、紫河車(しかしゃ、助陽) | |
| 肝腎陰虚 | 頭暈、耳鳴り | 舌紅、苔薄、脈細 | 枸菊地黄丸加減 | 枸杞子、菊花、熟地、山薬、山茱萸、沢瀉、牡丹皮、茯苓、杜仲、 |
| +精血欠甚だしい | 加 菟絲子、当帰、白芍、楮実子(ちょじつし、明目) | |||
| 肝腎陽虚 | 冷え性、顔面白、喜熱嫌冷、便溏、小便清長(量が多く澄んでいる) | 舌淡、苔薄、脈沈細 | 右帰飲 | 熟地、山薬、山茱萸、枸杞子、杜仲、桂皮、附子、黄耆、柴胡、炙甘草 |
| 気血両虚 | 不耐久視、眉稜骨酸痛、神疲懶言、肢軟乏力 | 舌淡、苔薄、脈細 | 八珍湯加減 | 人参、茯苓、白朮、炙甘草、当帰、熟地、川芎、赤芍 |
| +心悸、頭暈、不眠 | 加 遠志、五味子 | |||
| +傷胃 | 加 枳実 | |||
| 脾虚湿熱 | 干涩昏花(目の渇きかすみ)、口干不欲飲 | 舌紅、苔黄膩、脈滑数 | 三仁湯加減 | 杏仁、薏苡仁、白蔲仁(びゃくくにん)、滑石、厚朴、通草、竹茹、半夏 |
| +健脾清熱除湿 | 加 茯苓、白朮、黄連、大腹皮、木瓜 | |||
| 脾虚気弱 | 精神倦怠、乏力、納呆、便溏 | 補中益気湯加減 | 黄耆、白朮、甘草、人参、升麻、柴胡、陳皮、当帰 | |
| 肝熱上擾、火盛 | 頭痛、目がごろごろして痛い、口苦、イライラ、不眠 | 石決明散加減 | 石決明(平肝熄風、明目)、決明子(清熱明目)、青葙子(そうせいし、収斂)、赤芍、麦門冬、羌活、山梔子、木賊(もくぞく、清熱明目)、大黄、荊芥 | |
| 滋陰地黄丸 | 熟地黄、山薬、山茱萸、五味子、麦門冬、当帰、菊花(辛涼解表、明目)、枸杞子、肉蓯蓉、巴戟天 |
口苦は、心火上炎による心煩、不眠、肝胆火熱により胆汁が熱が蒸されて上から漏れるために起こる症状。

