血小板減少症の中医治療
血小板減少症は、中医学での「発班」に類似しています。
血小板は健康な血液1μL中では約15万~40万存在しています。 その数が5万以下になると紫斑や、鼻血・歯肉出血の増加、出血が止まりにくくなるなどの症状が現れます。一般に血小板数が3万/μL以上で出血症状が軽度の場合は、治療は行わず経過をみます。2万/μL以下は治療適応となり、2~3万/μLではそれぞれの患者さんの出血リスクに応じて治療開始するかどうか判断します。
新型コロナ後遺症(2021, Magro)、ワクチン後遺症(2023, Bidari)として血小板減少性紫斑病が報告されています。
血熱 | 急性発症、発熱、皮下出血、鼻出血、歯髄出血、顔面紅潮、いらいら、目の充血 | 犀角地黄湯加減 |
陰虚 | 慢性、動悸、五心煩熱、盗汗、口渇あるが水を欲しない | 茜根(せんこん)散加減 |
気虚 | 慢性、顔面蒼白、無力、気短 | 帰脾湯加減 |
犀角地黄湯加減:生地黄、牡丹皮、赤芍、山梔子、金銀花、連翹、仙鶴草(せんかくそう、止血)、槐花(止血)、知母、石膏
茜根散加減:玄参、生地黄、麦門冬、阿膠、茜草根(せんそうこん、止血)、牡丹皮、白芍、槐花、旱蓮草(滋陰)
帰脾湯加減:党参、山薬、当帰、熟地黄、白芍、白朮、茯苓、炙甘草