祛風薬のうつへの適応
中医学の熄風と祛風(=解表薬)は、直線的な反対関係ではなく、意味が異なります。
熄風 | 祛風(=解表薬) |
内風 | 外風 |
止める | 排除 |
■祛風薬のうつへの使い分け(中医臨床、通巻91)
辛温燥祛風 | 辛温潤祛風 | 辛涼祛風 | 降気 |
痰鬱証 | 肝鬱証(+陰虚) | 鬱熱証 | 肝火証、痰火証、蘊熱化熱 |
肝鬱犯脾で脾が失運となり痰をとなる | |||
梅核気、胸満脘脹、納少、嗳気、喀痰が多い | 脹痛、嘆息 | 頬赤、目充血、口苦 | 狂躁 |
舌質紅、舌苔膩苔、脈弦滑 | 舌質紅、舌苔白、脈弦 | 舌辺縁と舌尖紅、舌苔黄乾、脈弦数 | |
麻黄、桂枝、生姜、蘇葉(半夏厚朴湯)、葱白 | 防風、秦艽 | 薄荷、菊花、蝉退 | 生鉄落、竜骨、牡蠣、牛膝 |
温燥で痰飲の内化(溶解)、外泄を助ける | 防風の辛酸で、肝の条達を助ける | 涼性で鬱熱を宣泄 | 躁うつ病のうつは容易に熱化 |