ネフローゼ症候群と中医学

ネフローゼ症候群は、腎臓の糸球体のフィルター機能が損なわれるために、蛋白尿、低たんぱく血症、浮腫、高脂血症となります。

ネフローゼ症候群の病名は臨床診断なので、その原因疾患としては様々な疾患が存在します。

原因疾患は様々ですが、主には自己抗体によって糸球体が機能障害を起こす自己免疫疾患であり、20世紀初頭から報告されるようになった現代病と言えます。HLAとの関連も指摘されています。(1994, Konrad)

自己免疫疾患なのでステロイドが有効ですが、一方でステロイドを中止後に頻回に再発するステロイド依存の問題があります。

■中医治療

ネフローゼ症候群は現代病なので、中医学文献では記載がないので、水腫、虚労の範疇で考えます。

臓腑機能では、主水の腎、運化・昇清の脾の虚弱、脾腎虚弱と弁証します。