貨幣状湿疹の中医治療

貨幣状湿疹は中医学では、「钱币状湿疹」と呼ばれます。

冬に悪化・再発。全身にできる湿疹ですが、特に下肢と手の甲にできやすく、強いかゆみを伴います。湿疹が全身に広がることがあるため注意が必要です。この状態を自家感作性皮膚炎といいます。

湿熱便秘、痒み、口渇舌質赤、舌苔黄あるいは黄膩苔竜胆瀉肝湯加減竜胆、柴胡、黄芩、生地黄、山梔子、車前子、沢瀉、木通、当帰、甘草
◎脾胃失健、湿熱内蘊実用中医外科学白朮、山薬、茯苓、黄柏、萆薢、白鮮皮、苦参、豨莶草(キサウソウ、しきそう)
脾虚湿盛倦怠感、納少、下痢舌質淡、舌苔膩除湿胃苓湯加減蒼朮、厚朴、陳皮、猪苓、沢瀉、茯苓、白朮、滑石、防風、山梔子、木通、肉桂、甘草、牛膝、三稜、莪朮
徐宣厚(当代中医皮膚)健脾:白朮、茯苓、薏苡仁、利湿:沢瀉、猪苓、茯苓、地膚子、燥湿:赤石脂(せきせきし、収斂)、蚕砂、温陽散寒、活血化瘀:桂皮、丹参、青皮、牛膝
血熱熱毒浮腫を伴う紅斑、局所の灼熱感舌質赤涼血利湿湯加減生地、金銀花、蒲公英、紫花地丁、石膏、赤芍、黄柏、大青葉、牛膝
脾虚肝鬱イライラ、納少、下痢、痩せ型、脹痛舌質淡紅、舌苔膩柴芍六君子湯加減柴胡、芍薬、人参、白朮、陳皮、半夏、茯苓、甘草、釣藤鈎、枳穀、薏苡仁、厚朴、白鮮皮、黄芩、蒼朮

貨幣状湿疹は一般的な「湿」だけでなく、水湿の邪が局所で営血と膠結して「水結」を形成し、邪が結滞して除きにくくなることが重要な病機とされ、とくに湿熱蘊膚型では通常の清熱除湿だけでは不十分なため、清熱解毒・涼血散瘀に利水散結を組み合わせ「血水共治」することを提唱している。 散結除湿湯(水牛角、地黄、牡丹皮、赤芍、蒼朮、黄柏、薏苡仁、牛膝、猪苓、金銀花、生甘草)は、犀角地黄湯・五苓散・四妙散・銀花甘草湯を加減した構成で、水牛角・地黄・牡丹皮・赤芍で清熱涼血、金銀花・甘草で清熱解毒、猪苓で利水散結、蒼朮・黄柏・薏苡仁・牛膝で清熱燥湿しながら湿熱を下行させる。 臨床観察では湿熱蘊膚型貨幣状湿疹に対し4週間投与し、治療群の総有効率は91.43%、対照群71.43%で、EASI、瘙痒、中医証候も治療群で有意に改善した。軽度の軟便・下痢が4例にみられたが処置後消失し、治療後の血液・尿・便検査には異常を認めなかった。 (2025, 常亚娟)