<症例>新型コロナワクチン接種後に発症した関節リウマチの完治例
43歳、女性、関節リウマチ
新型コロナワクチン3回接種(2022年3月)。2024年1月より、両手指第二、第三関節痛、こわばりが出現。
2024年7月に当院を初診となる。大学病院の血液検査にて関節リウマチの診断を受けるが、西洋薬ではなく煎じ薬を選択される。
自己免疫疾患の栄養療法と木田正博先生の関節リウマチの治療(中医臨床103〜105)に従って、治療を開始した。
弁病:痺証
弁証:風熱湿痺
治法:通絡・祛風湿、清熱、利水消腫、活血化瘀、補気養血
方薬1)I方:実痺基本方加減。黄耆9、忍冬9、牡丹皮5、白芍5、防已5、唐独活6、延胡索7、黄柏5、炙甘草3、桑枝10、五霊脂5
2)五味除去散(栝楼実末2g、丹参末2g、莪朮末1g、鶏血藤末1.4g、全蠍末0.4g 分2 送服)。
2週間で症状は半減して、1ヶ月でほとんど症状は無くなった。
半年間煎じ薬を継続してもらったが、再発も無く血液検査に結果も良好であり、下記の散剤に減量変更。
1)四物湯エキス剤7.5 分3毎食前
2)桑枝末2、防已末1、黄耆末2、忍冬末2 分2朝夕食前
さらに3ヶ月継続した後、減量中止とした。
その後の自覚症状および血液検査でも再発無く、治療終結とした。

コメント:初発の典型例の両手指第二、第三関節の関節リウマチであれば、完治に至るケースが多い。現在、煎じ薬ではなく簡便な散剤でも関節リウマチの治療を行っている。一方で、ワクチン後遺症の手指以外の関節痛や筋肉痛は、単純な治療では難しい。

