スパイクタンパク質特異的IgG4抗体と感染歴
まとめ:過去に新型コロナに感染歴のない人は、ワクチン接種が特にリスクになります。
過去の記事の「ワクチンを打った人だけコロナに罹る理由」で記載しましたが、「新型コロナワクチン接種を繰り返すほど免疫反応をブロックするスパイクタンパク質特異的IgG4抗体が特異的に増えて新型コロナ感染を起こしやすくなります。これは、同じ抗原に何度も暴露されることによって、免疫系が攻撃の対象と見なさなくなる現象で、免疫寛容と言います」とまとめました。
この報告では、ワクチン接種とスパイクタンパク質特異的IgG4との関連だけを見ており、新型コロナ感染の影響は見ていません。
新型コロナ感染歴がない人がmRNAワクチン接種を繰り返すと、スパイクタンパク質特異的IgG4抗体が著明に増えることが報告されました。(2023, Kiezel)
新型コロナ感染歴のある人がワクチン接種を受けても、スパイクタンパク質特異的IgG4抗体が著明には増えません。
スパイクタンパク質特異的IgG4抗体が増えている人が新型コロナに感染すると、免疫が抑制されて重症化する恐れがあります。
mRNAワクチンではない、タンパク質ベースのワクチンであるNovavax NVX-COV2373では、繰り返しのワクチン接種によって、現在問題になっている「スパイク特異的 IgG4 の顕著な増加を誘導したり、Fcγ エフェクター応答の代替に悪影響を及ぼしたりすること」はないことが報告されています。(2023, Karkeri)