<症例>ロングコビット(新型コロナワクチン接種後)を発症し、ME/CFSとなったが寛解した症例

37歳、女性、会社員

新型コロナワクチン2回接種後に新型コロナ感染するが、その後遺症として発熱、頭痛、めまい、嘔吐、下痢などの激しい症状が続き、仕事を2ヶ月休職した。

復職後も全身倦怠感、不眠、認知機能障害が続き、仕事は時短勤務となった。ME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)の診断でPS4レベル。

食事療法、栄養療法(サプリ)、点滴、エキス剤補中益気湯で経過を診ていたが、改善が不十分なため煎じ薬を勧める。

1)白芍5g、当帰5g、熟地黄3g、山茱萸9g、山薬5g、人参5g、黄耆7g、枸杞子7g、檳榔子3g、厚朴6g、草果3g、茯苓7g、白朮5g、川芎5g、炙甘草3g

コメント:煎じ薬の治療でPS2レベルまで改善して、フルタイムで働けるようになった。一見するとロングコビット(新型コロナ感染後遺症)であるが、その前のワクチン接種により免疫抑制が起こったため、新型コロナに感染した可能性が高い。(新型コロナワクチンとIgG4の論文のまとめ)煎じ薬は補法を中心の中身であるが、達原飲三味(檳榔子、厚朴、草果)を加えて、ブレインフォグに有効であった。この方の場合は、檳榔子は量が多いと下痢するため少な目の処方となっている。