肺炎の肥満生存パラドックス

2020年4月3日

肥満があると肺炎に罹りやすくなりますが、一旦肺炎に罹った場合は、肥満のある人の方が生存率が高くなります。

これを肺炎の肥満生存パラドックスと言います。

2014年にNieらが総論を出しています。

肥満があると肺炎に罹るリスクは上がるが、死亡リスクは逆に下がるという結論です。

肺炎以外にも、心不全冠動脈疾患糖尿病も同じで、肥満があると疾患リスクは上がるが、死亡リスクは下がるパラドックスが指摘されています。

ところで、BMIと死亡率との関係性は、有名なU字型の関係があることが知られています。

これらの肥満生存パラドックスも厳密に言えばゆるやかなU字型の関係になっていると考えています。

全体として見ると、相関関係有り(肥満があると、肺炎は罹りやすいが、その死亡率は下がる)となってしましますが。

つまり、極端なやせや、極端な肥満があれば、罹患率や死亡率が上がって来ます。

ある程度の肥満で、死亡率が下がるメカニズムは、生体が危機状態になった時に、身体の中の栄養素を総動員して生存するための活動が行われます。

その時に使われる脂肪や筋肉(タンパク質)の量が多い肥満の方が有利になるからです。

体脂肪率が低すぎたり、筋肉が痩せるほどの極端なダイエットは良くないと言うことです。

コロナウイルスを重症化せずに生き延びるためには、高タンパク食とある程度の糖質摂取が良いという結論になります。

肥満があると肺炎や生活習慣病に罹りやすい理由は、糖質過食によって肥満になりますが、糖質過食があると血糖値の乱高下に伴って、様々なホルモンが往復ビンタで分泌されます。

ホルモンの分泌に伴って、ATPが無駄に産生されて、それに伴って活性酸素が余分に産生され、その酸化ストレスが発病に繋がります。