MCVと年齢

まとめ:MCV(平均赤血球容積)の理想値は、子供は90、大人は95です。

子供の潜在性鉄欠乏性貧血が蔓延しています。


血液検査の結果は、検査会社の基準値と照らし合わせて異常値を見つけるシステムになってます。

この基準値が子供も大人も低栄養の人達の平均値から算出するので、問題が起こって来ます。

栄養素は十分に満たされることによって人体は高機能となりますので、基準値の範囲内では低機能になることが少なくありません。

MCVに限らず、基準値ではなくて、理想値を目標に栄養を摂ることが大事です。

当院の採血は小学校高学年ぐらいから実施していますので、他院のデータを参考にさせて頂いています。

フェリチンを測定している小児科やアレルギー科は稀なので、MCV(平均赤血球容積)を参考にして、鉄欠乏性貧血の治療を行ってます。

子供のMCVと年齢の関係は、このサイトを参照してグラフを作りました。

出生直後の乳児は母親の血球を受け継いでいますので、MCVは大きいですが、自分で造血するようになってMCVは一旦少し下がります。その後は、成長と共に大人の理想値の95に近づいて行きます。

大人のMCVと年齢の関係は以下です。

生理のある女性は男性と比べて、MCVは低値になってます。

中年以降は、飲酒や消化器の問題などから、葉酸またはビタミンB12欠乏のため、大球性貧血となりMCVが大きくなる場合があります。

大球性貧血と小玉性貧血との混合性貧血の場合もありますので、フェリチンなどと照らし合わせて見ていく必要があります。