口の中が酸っぱい
口の中の違和感、酸っぱいなどを言われる方がおられます。
口の中が酸っぱいということは、唾液中の塩分濃度が増えている可能性があります。
唾液中の無機イオンの濃度は激しく変動することを示しています。
KとMgが相関して、NaとClも相関しています。
この2群のKとMg、およびNaとClは逆相関の関係になっています。
口の中の酸っぱさは、唾液中の塩分濃度、つまりNaとClの濃度に依存しています。
KとMgが低いと、NaとClが高くなり、口の中が酸っぱくなります。
唾液腺の腺房部では輸送体とイオンチャネルを介した Cl-輸送により血漿とほぼ等張の NaCl 溶液が原唾液として腺腔に分泌され,続いて導管では HCO3-と K+の分泌と,Na+と Cl-の吸収が起こって唾液は低張となります。(2006年、広野)
これらの唾液腺へのイオンの移動は、Na-Kポンプなどを使って、能動的に行われます。
唾液腺の腺房部は血液と同じ塩分濃度であるが、導管でこの塩分が再吸収されて薄くなりますが、この際にNa-Kポンプを使うため、低Kであれば再吸収が不十分となり、最終的な唾液の塩分濃度が濃くなります。
以上から、血液中のカリウム(K)濃度が低ければ、唾液中のカリウムも低くなり、結果として、唾液中のNaとClの濃度が上がって、口の中が酸っぱくなります。
口の中の酸っぱさを治すには、血液中のカリウム(K)を上げれば良いので、生野菜、果物を摂ることを勧めます。
血液中のマグネシウム(Mg)を上げる方法も有効です。
血液中のカリウムが極端に低いと、口渇が起こってきます。