NIRS(近赤外分光法)

2022年2月6日

NIRS(近赤外分光法)は、脳内に到達することが出来る光である近赤外分光を用いることで脳内血流変化を非侵襲で安全に計測する方法です。

ニューロフィードバックとは、脳波などの神経系の検査と簡単なゲームなどを組み合わせることによって、脳のトレーニングを行う治療です。

NIRSによるニューロフィードバックは、現時点では歴史が短く報告も少ないですが、これまでの論文を記載していきます。

NIRSによるニューロフィードバックは、脳波によるニューロフィードバックや筋電図によるバイオフィードバックの治療と比較すると、ADHDの症状の軽減に対して同様に有効であったことが報告されています。(2015年、Marxら)6週間で12セッションのトレーニングを行っています。

被検者のタスクは、前頭前野の血行力学的活動をランダムに増加または減少させることでした。

NIRSによるニューロフィードバックは、他の治療に比べて効果発現が早く時間効率が良いことを指摘しました。

NIRSによるニューロフィードバックは、薬物療法(アトモキセチン)と比較して有意にADHD症状を改善することが報告されています。(2021年、Wuら

NIRSによるニューロフィードバックは、筋電図によるバイオフィードバックの治療と比較すると、ADHDの症状の軽減に対して同様に有効でしたが、NIRSの方がより効果的であったことが報告されています。(2021年、Blrumら)15セッションのトレーニングを行っています。

NIRSによるニューロフィードバックは、健常者に対して8回のトレーニングで前頭前野の活性化が可能であることを報告しました。(2016年、Barthら)脳波のニューロフィードバックで指摘されている25回〜40回必要とされるトレーニング数より少ない回数で効果があることを考察しました。ただし、効果の持続性については不明であると結論しています。

社会不安障害に対しても、NIRSによるニューロフィードバックは有効であることが報告されています。(2019年、Kimmingら)6~8週で15セッションを実施しています。

自閉症に対しても、NIRSによるニューロフィードバックは有効であることが報告されています。(2015年、Naritaら)7セッションを実施しています。

高機能自閉症の子供10人が感情的な顔の表情の模倣をすると、ミラーニューロンに関係する部位(下前頭回の眼窩部)の血流が改善することがNIRSで確認されています。(2015年、Mori ら