男性型脱毛症(AGA)の炭水化物摂取
まとめ:男性型脱毛症(AGA、androgenetic alopecia)はインスリン抵抗性が原因のひとつです。低インスリン・低グルカゴンダイエットが有効です。精製糖質を避けて、複合炭水化物を1日3食摂取、食物繊維の摂取、噛むことです。糖質制限のレベルはロカボです。1日推奨タンパク質量の2倍の糖質量を3等分して1日3回摂るようにします。炭水化物の適正摂取がポイントです。
■男性型脱毛症とインスリン抵抗性の関連。
若年性男性型脱毛症は、インスリン抵抗性によって男性で起こる女性のPCOSであるという指摘がされています。(2005年、Starkaら)
男性型脱毛症では、インスリン抵抗性があることが指摘されています。(2011年、Mumcuogluら)
男性型脱毛症とメタボリックシンドロームの間に有意な関連(2010年、Suら)、および糖尿病および心臓病による死亡率との有意に関連(2013年、Suら)が報告されています。
男性型脱毛症とメタボリックシンドロームおよびインスリン抵抗性との関連が報告されています。(2014年、Bakryら)
男性型脱毛症は、高血糖、高コレステロール、低ミネラルの「西洋式食事」によって引き起こされることが報告されています(2021年、Sadgroveら)
メタボリックシンドロームと男性型脱毛症の関連の19の論文のメタアナリシスでは、有意な相関を認めました。(2021年、Qiuら)
■インスリン抵抗性が5αレダクターゼ活性を増強させて男性型脱毛が起こります。
5αレダクターゼ活性は空腹時インスリンと相関しており、インスリン抵抗性と関連することが指摘されています。(2008年、Tomlinsonら)
PCOSでは、インスリン抵抗性に関連して5α-レダクターゼ活性が増強されることがメタアナリシスで総括されています。(2017年、Wuら)
■インスリン抵抗性は相対的・絶対的グルカゴンの過剰によって引き起こされます。(2016年、Farchら)
これが痩せ型の人にも、男性型脱毛が起こる根拠です。