イチョウ葉エキス
イチョウ葉エキス(Ginkgo biloba extract)は、記憶を高める効果があると言われているハーブです。(2004, Smith)
イチョウ葉エキスには、フラボノイド、テルペノイド、アルキルフェノール類の複数の植物化学物質が含まれています。これら 3 つのグループの中で最も一般的なのは、フラボノール配糖体 (ケルセチン、カテキン) です。テルペノイドにはギンコライドとビロバライドが含まれ、イチョウ葉エキスに特有の成分です。
イチョウ葉エキスは、アルツハイマー病患者に対して行った6件の治験では一致した結果は得られませんでした。(2010、Janβen)
自閉症に対してイチョウ葉エキスは効果があった報告(2009, Niederhofer)と、効果が無かった報告(2012, Hasanzadeh)があります。
イチョウ葉エキスは、AMPKを活性化してオートファジーを促進します。(2017, Chao)
テルペンのオートファジー促進作用が報告されています。(2020, Lipatova)(2020, Ashrafizadeh)
イチョウ葉エキスは、新型コロナ感染症だけでなく様々なウイルスに対する抗ウイルス作用を持っています。(2021, Ibrahim)
イチョウ葉エキスは、好中球エラスターゼ活性の減少、炎症誘発性サイトカインの放出、血小板凝集、および血栓症を通じて、新型コロナ感染症の炎症性病態に保護的に作用します。(2022, Al‐kuraishy)
イチョウ葉エキスは、新型コロナウイルスの主要プロテアーゼに働いて複製を阻害します。(2021, Xiong)
SARS-CoV-2 プロテアーゼ阻害剤としての天然生理活性テルペン(terpenes)とその誘導体の抗ウイルス活性が報告されています。(2021, Diniz)
ヒト ACE2 受容体への SARS-CoV-2 スパイク受容体結合ドメイン (RBD) 付着阻害剤としてテルペンが有効であることが報告されています。(2020, Muhseen)
イチョウ葉エキスの新型コロナ後遺症のブレインフォグに対する有効性が報告されています。(2022, Kawakami)
国内外でサプリや漢方薬として販売されています。ただし処方箋で出せる漢方薬には含まれていません。