新型コロナと高血圧

まとめ:新型コロナ感染、新型コロナ感染後遺症、ワクチン後遺症にて高血圧が発症する事例があります。スパイクタンパク質はACE2受容体に結合(競合的拮抗)することによって、「ACE2という酵素がACE2受容体に結合することによって、アンギオテンシンIIから血管拡張作用を持つアンギオテンシン(1-7)に代謝」が阻害されるメカニズムが考えられます。

新型コロナウイルスに感染した153人中の18人がその後に高血圧を発症したことが報告されています。(2021, Akpek)

新型コロナ後遺症の約1%で新たに高血圧が報告されています。(2021, Michelen)

mRNA型の新型コロナワクチン接種後3日目の高血圧の報告(2021, Athyros)、接種後数分以内に9人の高血圧患者の報告(2021, Meylan)があります。

DNA型の新型コロナワクチン接種された1,024人のベトナム人の内、5% に高血圧が観察されました。この副作用の高血圧は3時間以内に生じたものが36.6%で残りの63.4%は3時間後以降の発症でした。また70.6%は12時間以内に治まりましたが、残りの29.4%は12時間以上持続しました。(2021, Nguyen)

■高血圧を発症するメカニズム

新型コロナワクチン摂取で体内で作られた浮遊スパイクタンパク質は、アンギオテンシン変換酵素 2 (ACE2) 受容体と相互作用し、これらの受容体の触媒活性の内在化、分解、および調節不全を引き起こす可能性があります。結果として生じる ACE2 受容体活性の喪失は、過剰なアンギオテンシン IIと欠乏したアンギオテンシン (1-7 ) の不均衡を起こし、血圧の急激な上昇の発生に関与している可能性があります。(2022, Angeli)

ACE2という酵素がACE2受容体に結合することによって、アンギオテンシンIIからアンギオテンシン(1-7)に代謝され、このアンギオテンシン(1-7)が血管拡張作用を持ちます。