チャーガ茸 (Inonotus obliquus)

チャーガ (Inonotus obliquus)は、ロシアなどの寒冷地の白樺などに生えるキノコです。伝統的な民間療法として抗菌、抗ウイルス、抗炎症剤として使われて来ましたが、最近の基礎研究にてそのメカニズムが明らかにされつつあります。(2021, Szychowski)

チャーガの主要成分と効果について総括されています。(2021, Lu)

メラニン成分が豊富なため黒色になります。あらゆる生物の中でシュウ酸が最も多く含まれています。(2014, Kikuchi)

チャーガは、寄生的な生活様式のために、強力な酵素システムと強力な防御システムを持っていることが指摘されています。(2011, Shibnev)

チャーガが、分子ドッキング研究にて新型コロナウイルスのスパイク質認識を阻害することが報告されています。(2021, Basal)

チャーガが、新型コロナウイルスの複製を阻害することが報告されています。(2022, Teplyakova)

チャーガの新型コロナウイルスに対する有効性が総括されています。(2020, Shahzad)

チャーガの効果を実証した研究では、ネコカルシウイルス、ネコヘルペスウイルス1型、ネコインフルエンザウイルス、ネコ伝染性腹膜炎ウイルス、ネコ汎白血球減少症ウイルスなどのネコウイルスにおいて、すべてでのRNA ウイルスと DNA ウイルスの阻害が観察されました。インフルエンザ ウイルスの感染性の抑制はマウスでも認められ、このキノコはウイルスの増殖を阻害する抗ウイルス薬であるタミフルに匹敵することが観察されました。さらに別の基礎研究では、 チャーガの単純ヘルペスウイルスに対する抗ウイルス効果が報告されています。現在、HSV 感染症の治療は、ヌクレオシド アナログ抗ヘルペス薬です。しかし、これらの薬剤に対する耐性が高まっているため、代替治療の開発が必要になっています。チャーガの作用機序がヌクレオシド アナログ抗ヘルペス薬で見られるものとは異なることので、代替治療薬としての可能性があります。(2013, Pan)(2020, Shahzad)

チャーガに含まれるポリフェノール化合物が、COVID-19 に関連する現象である NO および他の同様のサイトカインの誘導を阻害する抗炎症作用を発揮することが報告されています。(2009, Van)

チャーガに含まれる多糖類が、糖尿病、癌、アルツハイマー病の治療候補薬になることが総括されています。(2021, Lu)(2021, Szychowski)

サプリとして販売されています。チャーガはチャーガ茶やシベリア霊芝として販売されていますが、処方できる漢方薬には含まれていません。(ツムラ生薬一覧)

グローバルデベロップメント株式会社からも販売されています。