スパイクタンパク質のACE2を介する侵入・病態メカニズム

新型コロナウイルスのスパイクタンパク質がACE2受容体を介する侵入経路について解説された論文が出ています。(2021, Guney)

ワクチン由来のスパイクタンパク質も同じ病態を起こします。

■血管内皮細胞への侵入

新型コロナウイルスはスパイクタンパク質がACE2受容体に結合した後で、TMPRSS2 (Transmembrane protease, serine 2、II型膜貫通型セリンプロテアーゼ)と呼ばれるたんぱく質分解酵素がACE2を切り取って、細胞の表面から侵入します。

侵入した新型コロナウイルスは、ミトコンドリア依存性に血管内皮細胞の機能障害を起こし、その後血小板活性化から、凝固カスケードを誘導して、様々な血栓症を発症させます。

■腸上皮細胞への侵入

腸上皮細胞に豊富に存在するACE2受容体は、ウイルスの侵入だけでなくナトリウム依存性中性アミノ酸トランスポーターにも関与しています。そのため、新型コロナウイルスがACE2受容体から侵入すると、小腸や大腸での活発なウイルス複製によって、炎症反応を起こし、下痢、腹痛、食欲不振、嘔吐、アミノ酸吸収阻害が起こります。異物を消化器内から排泄する動きです。