レプリコンワクチンでもスパイクタンパク質の問題は解決されていません
まとめ:レプリコンワクチンでは26週間に渡ってスパイクタンパク質の問題が起こる可能性が懸念されます。
ウイルスは単体では増殖することは出来ず、宿主のシステムを乗っ取ることによって増殖します。一方でこのレプリコンワクチンは、宿主のシステムに依存せずに自己増殖が可能な特殊な性質を持っています。
新型コロナウイルス感染症レプリコンワクチンが開発されて、追加免疫第1相臨床試験を行ったことが報告されました。(2023, Akahata)
このレプリコンワクチンは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス 2 (SARS-CoV-2) スパイクタンパク質に由来する膜アンカー型受容体結合ドメイン (RBD) を取り込まれた細胞膜表面に発現します。
従来のmRNAワクチンでは、スパイクタンパク質全長をコードしていましたが、今回のレプリコンワクチンでは、ACE2受容体に結合する要の部位である膜アンカー型受容体結合ドメイン (RBD) だけをコードするmRNAです。
これまでの従来型のmRNAでは、mRNA ワクチン中のウリジンはシュードウリジン(Ψウリジン)に置換することで分解されにくくなり、より多くのスパイク蛋白を作らせることが出来ました。
今回のレプリコンワクチンではシュードウリジンによる細工の代わりに、mRNAを大量に複製するレプリカーゼをコードする遺伝子が追加されています。このレプリカーゼは、細胞への送達時に RNA の元の鎖の増幅を可能にします 。
レプリカーゼのコードを追加することでmRNAワクチンのコードが長くなるので、スパイクタンパク質全長ではなくRBDだけをコードする短いmRNAと組み合わされています。mRNAが長くなるほど、細胞内での送達がより困難になり問題が生じます。
ACE2受容体への結合部分であるRBDはスパイクタンパク質の要になる部分で、体内で長期間にわたり大量に作られたRBDは、人体でACE2受容体に結合して、ワクチン後遺症で問題となっている様々な問題を起こす可能性があります。
本来は分解されやすいRNAですが、大量に複製することによって26週間の長期に渡って、RBD タンパク質に対する強力な免疫グロブリン G (IgG) 力価を誘導できることが今回報告されています。