月経痛(痛経)の中医治療
生理痛は一般用語で、医学用語では月経痛、中医学では痛経と言います。
治法 | 方薬 | ||
気滞血瘀 | 月経前・期間の小腹(下腹部中央)脹痛、拒按(激痛)、塊が出ると緩和 | 理気行滞、化瘀止痛 | 膈下(かくか)逐瘀湯 |
寒凝血瘀 | 月経前・期間の小腹冷痛、拒按、温めると緩和、冷え症 | 温経散寒、化瘀止痛 | 小腹(しょうふく)逐瘀湯 |
湿熱瘀阻 | 月経前・期間の小腹疼痛・脹痛が腰尾骶骨まで響き灼熱感あり | 清熱除湿、化瘀止痛 | 清熱調血湯 |
気血虚弱 | 月経前・後の小腹陰痛、喜按(軽い痛み) | 益気養血、調経止痛 | 聖癒湯 |
腎気虧損 | 月経中・後の1〜2日の小腹疼痛、腰骶酸痛(うずく痛み) | 補腎益精、養血止痛 | 益腎調経湯 |
膈下逐瘀湯:当帰、川芎、赤芍、桃仁、紅花、甘草、牡丹皮、烏薬(うやく、行気)、五霊脂、香附子、枳穀(きこく、枳実)、延胡索
小腹逐瘀湯:当帰、川芎、赤芍、蒲黄、没薬、五霊脂、肉桂、乾姜、延胡索、小茴香(しょうういきょう、散寒)
清熱調血湯:当帰、川芎、白芍、生地黄、黄連、香附子、桃仁、紅花、延胡索、牡丹皮、莪朮
聖癒湯:当帰、川芎、白芍、人参、熟地黄、黄耆
益腎調経湯:当帰、白芍、杜仲、続断、熟地黄、巴戟天、烏薬、艾葉(がいよう、散寒)、益母草(活血化瘀)
拒按(きょあん)とは、按(おさ)えると反って痛みが増すことです。(反対語、喜按)