るい痩(痩身)の中医治療
非常に痩せている状態を中医学では、消痩(しょうそう)と呼びます。
消痩は、一概には虚証とは言えません。虚証であれば、補益して気血生化の源を滋補し、実証であれば袪邪することで正気を保護します。
脾胃気虚 | 納呆、食後の腹張、便溏、顔色が萎黄、疲労感、息切れ、億劫 | 四君子湯加味 |
気血両虚 | 顔色が萎黄、疲労感、息切れ、億劫、めまい、動悸、不眠 | 八珍湯加減 |
肺陰虚 | 乾咳、痰が少ない、陰虚火旺(潮熱、盗汗、五心煩熱、午後の頬部紅潮) | 百合(ひゃくごう)固金湯加減 |
胃熱 | 味の濃いものの過食、飢餓感、口渇、冷たいものを好む、大便秘結 | 玉女煎加減 |
肝火 | めまい、頭痛、いらいら、易怒性、脇部・季肋部痛、大便秘結 | 竜胆瀉肝湯 合 一貫煎加減 |
五心煩熱は、手掌・足底がほてり、同時に胸の部分がそわそわして落ち着かない状態。
四君子湯:人参、甘草、茯苓、白朮
八珍湯:当帰、川芎、白芍、熟地黄、人参、茯苓、甘草
百合固金湯:生地黄、熟地黄、百合(びゃくごう、滋陰)、麦門冬、貝母、当帰、白芍、甘草、玄参、桔梗
玉女煎:麦門冬、生地黄、石膏、知母、牛膝
竜胆瀉肝湯:竜胆、黄芩、山梔子、柴胡、当帰、生地黄、車前子、沢瀉、木通(利水滲湿)、甘草
一貫煎:沙参(滋陰)、麦門冬、生地黄、枸杞子、当帰、川楝子(行気)