ブドウ糖、果糖、ショ糖、HFCS

基本的な糖であるブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)、ショ糖(砂糖、スクロース)、HFCS(異性化糖、ハイフルクトースコーンシロップ)の違いを説明していきます。

単糖類で六員環構造のグルコースと五員環構造のフルクトースが結合して、二糖類のスクロースになります。

異性化糖は、ブドウ糖と果糖が結合しておらずただ混ざり合っています。でんぷんから化学反応を経て安価で作ることが出来ます。砂糖より安く作ることが出来るので、砂糖の代わりになる甘味料です。

同一カロリーのブドウ糖、果糖、ショ糖、HFCSを24時間で1日3回摂取した際の血糖値、インスリン、レプチン、中性脂肪に対する影響について報告しました。(2008年、Stanhopeら)

血糖値とインスリンの変化は、グルコース>HFCS≒スクロース>フルクトースです。

①どの糖も血糖値とインスリンの反応パターンは同じです。

②いずれの糖も2〜3時間でベースラインに戻ります。

③グルコース、HFCS、スクロースのピークは15〜30分で、フルクトースのピークはそれより少し遅れます。

これはフルクトースがグルコースに代謝されるのに、時間が掛かるからです。

④この4つの糖のインスリンのピークの高さは、血液中に出現したグルコースの濃度に比例しています。

中性脂肪の変化(太りやすさ)は、フルクトース≒HFCS>スクロース>グルコースです。

①糖質を摂取してから6時間後に中性脂肪のピークが来ます。

②1日3回糖を摂取すると、朝食や昼食で摂った糖が蓄積してきて、中性脂肪のピークが高くなります。

翌朝の4時以降の変化は、HFCS>スクロース>フルクトース・グルコース です。

摂食抑制とエネルギー消費亢進をもたらす抗肥満ホルモンとして知られているレプチンは、中性脂肪の変化と似たグラフになります。

レプチンの変化(太りにくさ)は、グルコース>スクロース>HFCS・フルクトースでした。

まとめ:血糖値スパイクおよびインスリンに悪影響をもたらすのは、グルコース >HFCS・スクロース>フルクトースです。

中性脂肪に悪影響をもたらすのは、HFCS>フルクトース>スクロース>グルコース です。

以上から糖質の摂取は、果糖を果物などでほどほどに摂る方法がより良く、HFCSを液体で大量に摂る方法が最も問題があると考えます。