自己免疫疾患を起こすバリアの障害
現在80種類以上あると言われる自己免疫疾患は、医学では原因不明とされて、ステロイドなどの対症療法に終始しています。
科学では自己免疫疾患は、主にリーキーガット症候群に伴って発症してくることが知られています。また、近年急速に増加している難病の多くが自己免疫疾患であると考えられています。この自己免疫疾患は、1800年以降の食事革命の後から報告されるようになっており、食事内容の変化や環境毒素との関連が指摘されています。
Tom O’BryanはThe Autoimmune Fixで、セリアック病の病態から、自己免疫疾患が3つの要因(遺伝的脆弱性、食事を含めた環境要因、腸管バリヤの障害)で発病することを考察しています。
ワクチン誘発性自己免疫疾患も、遺伝的脆弱性、分子模倣の原因となるワクチンに含まれるタンパク質成分、バリヤの障害(皮膚バリヤを破って注射を行うこと)の3つの要因で発症してきます。
また、細菌感染やウイルス感染後にも自己免疫疾患を発症することがあります。
バリアの障害も、リーキーガット症候群とワクチンと感染の3つがあります。
人の身体は、ほとんど水とタンパク質で作られていますが、ヒトの身体のタンパク質に対して自分の抗体が攻撃をしてしまう病態が自己免疫疾患です。バリアの破って侵入してくる外来性タンパク質がヒトの構成タンパク質と相同性がある場合に、侵入タンパク質と同時に自分の身体を攻撃してしまいます。これを分子模倣(molecular mimicry)と言います。
通常は食べたタンパク質は、胃酸などで分解されて小さなペプチドやアミノ酸の形になり吸収されて体内に入ります。これらは小さいため異物とは認識されませんが、バリアが破られて大きなタンパク質(アミノ酸配列がAABCAD)が体内に入ると異物として認識されます。ヒトの体内にも同じアミノ酸配列のAABCADの組織が存在しており、その自己に対しても攻撃をしてしまいます。これを分子模倣と呼び、自己免疫疾患に繋がります。
単細胞生物は、エサに近づき、毒から逃げる選択を行いますが、この選択がバリア機能そのもののことです。バリアが破られて体内に毒が紛れ込むことは、生死に関わることです。この選択機能が脳機能のことです。
現代はバリアの障害を避ける選択を、人間が自分の意志で行わなければいけません。
Tom O’Bryanは腸管バリアを破る原因として、そのほとんどが第一にグルテンなどの食べ物、第二が環境から吸引される外毒素、第三が腸内細菌によって作られる内毒素であるリポ多糖類(LPS)であると指摘しています。
まとめ:バリアの障害を避けるためには、バリアを破るグルテンやカゼインなどの食品を避ける、環境毒素を出来るだけ避ける、腸内環境を整えて内毒素のリポ多糖類(LPS)が過剰にならないようにする、ワクチンを避けることが重要です。
タンパク質の体内への吸収は小腸で行われますが、大きさとしてはトリペプチドまでのタンパク質しか吸収できないと考えられています。(2014, Miner-Williams)(1999, Frenhani)(2002, Brodin)(2003, Nielsen)(2008, Rubio-Aliaga)
一方で、体内に侵入した5〜7アミノ酸から構成されるペプチドが分子模倣によって、抗原として認識されます。