好酸球性炎症疾患

まとめ:好酸球性炎症疾患は、局所での免疫の亢進(アレルギー)が起こっています。食物を含めた現代の環境毒素が原因です。根治療法としては、①環境毒素の除去、②アレルギー反応の燃料となるオメガ6系の植物油の除去、③精製糖質などの炎症を促進する食物を避けて、野菜・果物・海藻などの抗炎症食品を摂取することです。食事療法のレベルを上げて、自前のステロイドで回復させます。現在はオメガ3の積極的摂取は推奨していません。

好酸球は、アレルギー反応の制御を担います。一般的にはI型アレルギーや寄生虫の感染などで増加し、ヒスタミンを不活性化します。アレルギーとは、本来はほとんど害を与えない物資に対して免疫が過剰に反応することです。好酸球は血液中だけでなく、身体の中のほとんどの部位に、血中の数百倍存在します。

医学的には原因はほとんど特定されていませんが、免疫系が極端に亢進された時に好酸球数の増加により組織が炎症を起こし、臓器に損傷を与えることがあります。肺、心臓、皮膚、神経系が最も多く損傷を受けますが、あらゆる臓器が損傷を受ける可能性があります。

好酸球性肺炎は、好酸球を伴う肺浸潤(胸部X線写真上では浸潤影を呈し、気管支肺胞洗浄液(BALF)や組織生検像においては好酸球浸潤を認める)をきたす一連の症候群です。

その後、末梢血において好酸球の増多所見を認めないタイプの存在も明らかになりました。

血液像ではなく組織での好酸球増加および炎症所見がある疾患が、好酸球性炎症疾患と医学では呼ばれています。

1932年にレフレルが、末梢血中の好酸球の増加と肺の異常陰影を呈する疾患を報告したのが、最初の報告とされています。歴史的には新しい現代病のひとつです。

好酸球性肺炎以外にも、好酸球性心筋症(心臓)、好酸球性食道炎(食道)、好酸球性胃炎(胃)、好酸球性腸炎(小腸)、好酸球性大腸炎(大腸)などがあります。

反対に、好酸球数の減少は免疫系が極端に抑制された時に起こります。クッシング症候群、敗血症、コルチコステロイドによる治療でみられることがあります。しかし、好酸球が減少しても、免疫系の他の仕組みが機能を補うため、通常は問題が生じません。

好酸球の増加にはステロイドが著効し、ステロイドの過剰が好酸球の減少を招きます。

現代の環境は、環境ホルモン(環境エストロゲン、内分泌撹乱物質)、大気汚染、水質汚染、コーンシロップ、難燃剤PFOA(ペルフルオロオクタン酸、フッ素系界面活性剤)、加工食品、携帯電話と電磁波、クロルピリホス(有機リン系殺虫剤)、超音波、ネオニコチノイド農薬などの環境毒素に溢れています。

医学の大きな問題は、歴史や原因を追求せずに、原因不明ではあるが治療法は確立しているとしてステロイドなどを長期的に使うことです。現代食や現代の環境などには問題がないという前提が間違ってます。免疫のレベルは、食事や運動で大きく変化することを無視してはいけません。

ほとんどの難病は1800年以降に出現しています。食物を含めた環境要因が原因と考えるのが合理的です。環境毒素を出来るだけ避けること、解毒できる身体にしておくこと、合成のステロイドの服用ではなく、自分でステロイドを分泌出来る身体にしておくことが大事です。