SIBOとSIFOのハーブ、漢方、薬物治療
まとめ:火食を基本として、生食が苦手な人類は消化器の感染症対策が不得手です。食事として、抗菌、抗真菌作用を持つハーブなどを取り入れる方法が自然療法的です。
SIBO(small intestinal bacterial overgroth、小腸内異常細菌増殖)とSIFO(small intestinal fungal overgrowth、小腸内異常真菌増殖)は、小腸に異常に腸内細菌と真菌が増殖した状態です。
SIBOおよびIBSの治療には、抗生物質のリファキシミン(日本非承認)(2009, Pimentel)、SIFOにはフルコナゾールとナイスタチンを使う治療が一般的です。(2020, Bhagatwala)
日本ではリファキシミンが不採用なため、その代わりにレボフロキサシンをSIBO患者に投与した有効例が報告されています。(2016, Shimura)
ラクツロース呼気検査により新たに診断された SIBO 陽性の検査を受けた 104 人の患者に、リファキシミン 1200 mg を毎日投与するか、下図のハーブ療法を 4 週間投与した結果、効果は同等でした。(2014, Shedid)これらは、抗菌用ではなく抗真菌用のハーブサプリです。
SIBOに対して、ニンニク、ブラッククミン、クローブ、シナモン、タイム、オールスパイス、月桂樹の葉、マスタード、ローズマリーの有効性が総括されています。(2020, Ren)
SIBOに対して、ニンニク、ベルベリン、オレガノ、グレープフルーツシードエクストラクトの有効例が報告されています。(2021, Wright)
SIBOに対して、オレガノ、グレープシードエキス、ベルベリン、ニームなどの天然ハーブを摂る方法があります。
バジル、オレガノ、タイムの抗菌、抗真菌作用が総括されています。(2017, Sakkas)
ブラッククミンシード(Nigella sativa)は、抗菌、抗ウイルス作用があり、世界中で広く使用されています。(2013, Ahmad)
クローブ (Syzygium Aromaticum)の抗菌、抗真菌作用が報告されています。(2012, Kumar)
漢方生薬113種類の抗菌作用を調べた中で、甘草が最も強い抗菌作用を発揮します。(1993, 尾立)
漢方薬の甘草の抗ウイルス・抗菌作用が報告されています。甘草には、20 種類以上のトリテルペノイドと 300 種類近くのフラボノイドが含まれています。その中でも、グリチルリチン (GL)、18 β -グリチルレチン酸 (GA)、リキリチゲニン(LTG)、リコカルコン A (LCA)、リコカルコン E (LCE)、グラブリジン(GLD) は、抗ウイルスおよび抗菌活性を有する主要な有効成分です。(2015, Wang)
SIBOに対して、オレガノ油、ベルベリン抽出物、ヨモギ油、レモンバーム油、インドメギ根抽出物はほとんどの研究で言及されています。