ヨーグルトがなぜいけないのか?

まとめ:日本人のほとんど(92%)は、乳糖不耐症のため乳製品を摂ると下痢気味になります。

「朝にヨーグルトを食べているので快便です」という方がおられます。

これは、もともと便秘症の方が乳糖不耐症(乳糖を消化できないために腹痛や下痢を起こす疾患)のためにヨーグルトを摂って下痢気味になって排便しているだけです。

乳糖はラクターゼによって分解されることで小腸から吸収されますが、乳糖不耐症では乳糖の正常な分解ができなくなるため消化吸収することができなくなります。

乳糖摂取がヒトの糞便微生物叢および糞便有機酸に及ぼす影響について、6日間毎日15gの試験糖を摂取した24名の日本人男性ボランティアで調査した。24名中22名(92%)が水素呼気試験により乳糖消化不良者と分類されました。(1992, Ito)

黒人とヒスパニック系では80%、アジア系では90%以上が乳糖不耐症と言われ、人種差がかなりあります。(2018, Lapides)

ユーラシア、アフリカ、オセアニアの先住民の中で乳糖を消化できる成人の割合。(ウィキペディア)

チーズの中でも長期熟成チーズのパルミジャーノ、チェダーなどは含まれる乳糖が少なく乳糖不耐症の影響は少ないです。

ヨーグルトに含まれる乳糖はヨーグルト菌から放出されるラクターゼによって分解されるために、生乳をそのまま飲むよりは乳糖不耐症の影響は少ないことが知られています。(1984, Kolars)

WPCホエイには乳糖や乳脂、灰分などが含まれるが、それらを取り除いてたんぱく質含有量をさらに高めたものがWPI(Whey Protein Isolate)ホエイです。