スクアレン

まとめ：スクアレンは皮膚軟化剤としてスキンケア製品として使われます。古いスクアレンは酸化リスクがあります。

スクアレン (squalene) とは、鮫の肝油から発見されたが、オリーブ油にも含まれ、人体では生合成され皮脂の主な成分として分泌されます。コレステロール合成過程の前駆物質です。

食事から摂取できます。オリーブオイルには0.2～0.7％のスクアレンが含まれています。米国におけるスクアレンの平均摂取量は1日30 mgですが、オリーブオイルの消費量が多い場合、地中海諸国で見られるように、スクアレンの摂取量は1日200～400 mgに達することもあります。オリーブオイルの大量消費に関連するさまざまな癌のリスクの低下は、スクアレンの存在によるものと考えられます。(2000, Smith)

オリーブオイルの主成分はオレイン酸です。オレイン酸はオメガ9脂肪酸で、不飽和結合を１つ持つ不飽和脂肪酸ですが、飽和脂肪酸に比べると酸化しやすいです。がんリスクとの関連性については、賛否両論があります。(2022, Miguel)(2022, Markellos)

スクアレンの最も重要な作用は、皮膚における抗老化作用、抗がん作用、抗腫瘍作用、そして抗酸化作用です。(2018, Lou-Bonafonte)

加齢とともに皮脂の分泌量が減少すると、スクアレンの産生量が減少することが知られています。そのため、製品によるスクアレンの補給の必要性が高まっています。その結果、スクアレンの生産は、化粧品、薬用化粧品、医薬品分野における多くの応用可能性から注目を集めています。(2022, Yarkent)

スクワレンは、二重構造をを6箇所もつ不飽和脂肪酸で、酸化しやすい（腐りやすい）です。スクアレンを水素添加して安定化させたものが、スクワランで、これが化粧品では主流になっています。