グルタチオン
グルタチオンは、メチレーション回路の解毒・抗酸化物質産生経路の主役です。
チオール基(SH基)を持ち、3つのアミノ酸(グルタミン酸、システイン、グリシン)から構成されます。体内で最多のチオール化合物です。
グルタチオンは細胞内に高濃度で存在しており、細胞外には低濃度でしか存在しません。
つまり、細胞内で活性酸素・フリーラジカルの処理を行っています。
SH基が有毒物質などにアタックをかけます。
酸化ストレスに対して、グルタチオン還元酵素が活性化されて、還元型グルタチオンが誘導されます。
グルタチオンのもうひとつの役割は、解毒です。
チオール基に、薬物、毒物、金属、ロイコトルエン、プロスタグランディンなどの伝達物質が結合して、細胞外に運ばれて、尿や胆汁から排泄されます。
グルタチオンは、医薬品(点滴、内服)、サプリなどありますが、体内での要求量が大量なので、追いつかないのではないかと考えています。
メチレーション回路を最適化して、自分でグルタチオンを作れるようにするべきです。
グルタチオンは、元々魚の養殖の際の治療薬として用いられたのが始まりです。
その際は、体重1kg当たり1000mgの量を用いました。(三石理論)
水産用グルタチオンは、魚の体重1kg当たり20mgで販売されています。体重60kgの人間に換算すると1200mgになります。
医薬品やサプリで使う量は、点滴でも最大で3000mgまでです。
血液中のグルタチオンはトランスポーターを介して、血液脳関門を通過することが知られています。
グルタチオンを自分で作るためには、
1.高タンパク食(ホエイプロテイン、または多種類タンパク質)を摂取する。
(硫黄を摂取するのではなく、硫黄含有アミノ酸のメチオニンを摂り、そこからメチレーション回路を回す)
2.ホモシステインを測定して、メチレーション回路のスクリーニングを行う。
(ホモシステインは国内検査会社で測定が可能です。海外に受託すると高額になります。)
3.ホモシステインが高値の場合は、必要なサプリを摂取する。