動脈硬化の原因

2019年9月17日

(第一の仮説)動脈硬化の原因となるプラークを顕微鏡で見ると、そこにはコレステロールが存在しています。これが、コレステロールが動脈硬化の原因であると言われはじめた理由です。

(第二の仮説)しかしよく見ると、それはLDL-コレステロールであり、HDL-コレステロールではありませんでした。これが、悪玉コレステロール、善玉コレステロール説の始まりです。

(現在のガイドラインは、この辺りの段階の理論を根拠にしています。)

(第三の仮説)さらによく見ると、LDL-コレステロールではなくて、酸化LDL-コレステロールであることが分かってきました、これが、酸化ストレスが動脈硬化の原因と言われる理由です。

(第四の仮説)さらに現在は、LDLの中でも、サイズが小さく比重の重いsmall dense LDLが酸化LDLの原因であることが明らかにされています。

以下は、リポタンパク質の復習です。

肝臓で、食物からエネルギー源として大事な栄養素(中性脂肪、コレステロール)を取りだして、全身に配送します。
肝臓で、ブドウ糖がグリセオールとなり、これが脂肪酸とエステル結合して、トリグリセリド(中性脂肪)となります。中性脂肪とコレステロールは油なので、水に溶けません。そのまま血液に溶けることが出来ません。
そこで中性脂肪とコレステロールを荷物として運ぶ運送屋としてのリポタンパク質があります。

リポ蛋白質は、その重さ(比重)によって分類されます。比重が1.0の血液中を移動するので、比重は水に近い値になってます。

肝臓で、VLDLが作られて、全身にトリグリセリドとコレステロールを配送します。
VLDLは、トリグリセリドが水より軽いので、<Very Low Density>ですが、これが抜けて<Low Density>となって、LDLとなります。
LDLは、そのまま肝臓に戻って回収される場合と、死滅した細胞に存在する余剰コレステロールを回収して、HDLに変化する場合があります。比重が重いコレステロールを詰め込むので、<High Density>になります。HDLは、肝臓に戻ってコレステロールを渡します。
VLDLとHDLと比べると、LDLは、中性脂肪やコレステロールが抜けた「間隙」があります。
この「間隙」に活性酸素が作用して、酸化LDLが出来ることがあります。
酸化LDLは、生体にとって異物なので、お掃除担当のマクロファージに食べられて、ゴミとして蓄えられます。
酸化LDLを取り込んだマクロファージが血管内膜側にベタベタと貼り付いて、ドロドロとした粥状物質がたまる粥状硬化巣を形成します。

LDLの中でも最も酸化を受けやすいのが、サイズが小さく密度の高いsmall dense LDL(sdLDL)です。

大量の中性脂肪が抜けた間隙が大きいために、sdLDLは出来ると言われています。

この大きな間隙に、活性酸素が入り込んで、酸化LDLが出来上がります。

sdLDLを作る最大要因は、高トリグリセリド血症です。

まとめると、動脈硬化の原因は、酸化ストレスと高トリグリセリド血症であり、

高トリグリセリド血症の原因は、糖質過食とアルコールの多飲です。