狩猟採集時代も、炭水化物はある程度は食べられていた

2019年11月27日

東大の米田穣先生の研究があります。

人骨に含まれる炭素と窒素の安定同位体比から、縄文人がどのような食物からタンパク質を摂っていたか(タンパク質依存率)を遺跡ごとに割り出しています。たとえば、北海道の遺跡ではオットセイやイルカなど海獣類や魚介類へのタンパク質依存率が極めて高いので、植物に含まれるタンパク質の割合が動物に比べて遙かに低いことを考慮しても、タンパク質だけでなく摂取カロリーも動物の肉に多くを依存していたことがわかります。

それ以外の地域では、動物へのタンパク質依存が半分以下なので、摂取カロリーに関しては植物への依存率が圧倒的に高く、肉への依存率は低く、一般にはイモや堅果類に大きく依存し、それに加えて、内陸部ではシカやイノシシなどの陸獣、海岸部では魚介類を食べていたらしいです。

つまり、北海道以外は決して動物性食品が中心ではなかったということです。

バロセロナ自治大学のカレン・ハーディ先生のの研究でも。狩猟採集時代の遺跡の人骨から歯石の成分を分析する研究でも同様の結果が出ています。

歯石の研究から摂取カロリーの5割以上は糖質であったという報告もあります。

木の実や木の根などの生では食べにくい炭水化物を、火を使って加熱処理して食べやすくして食べていたと言われています。

加熱したデンプンを石器時代の人類が食べていたとしても、飢饉を繰り返して、ほとんど食べることが出来ない時期も多かったのではないかと想像しています。

飢饉の時期はケトン体質になってやり過ごし、炭水化物を食べる時期はグルコース体質になります。グルコース体質とケトン体質のハイブリッドが人類のオリジナルの代謝型だと思います。

現代食では非精製糖質ではなく、精製糖質を毎食摂るるわけですから、インスリンが終日ダダ漏れ状態になり、肥満や生活習慣病になります。

ほとんどの現代人は、ケトン体が使えないグルコース体質になっていることも問題です。

祖先が食べていた炭水化物は精製されていないものなので、血糖値・インスリンへの影響は少ない食べものです。

祖先に肥満はほとんど居ませんでしたら炭水化物の摂取量は、現代ほど多くなかったと言うことです。

一口に炭水化物と言っても、古代食と現代食では、質と量が異なっています。