自閉症と腸内細菌叢

自閉症児には、胃腸障害が多いことが知られています。

これまでの報告をまとめると合併率は、9〜91%と幅があります。

2013年にAngelisらは、自閉症児の腸内細菌叢のdysbiosisを報告し、さらに2015年に自閉症に対する治療のまとめを出しています。

2015年にTomobaらはスロバキアの自閉症児10名の腸内細菌叢を分析した結果、特徴的なdysbiosisを報告し、それらがプロバオティクスで改善することを報告しています。

2016年にMangiolaらは、自閉症と気分障害についての腸内細菌叢との関連をまとめています。

2017年にLiらは、自閉症と腸内細菌叢との関係をまとめており、腸カンジダ症との関連やリーキーガットについても言及されています。

これまでの自閉症に対するサプリや食事療法をまとめてくれています。

Gastrointestinal (GI) symptoms are a common comorbidity in patients with autism spectrum disorder (ASD), but the underlying mechanisms are unknown.

2017年にStratiらは、自閉症の腸内細菌叢ではカンジダ属が約2倍に増えている問題があると報告しています。

以上の自閉症と腸内細菌叢や食事との関連の論文をまとめると、

■腸内細菌叢のdysbiosisがあり、糞便移植治療の可能性がある。

■腸カンジダ症が合併している場合が多い。

■プロバイオティクスによる治療。

■オメガ3脂肪酸による治療。

■グルテンフリー、カゼインフリーダイエット。

■ケトジェニックダイエット。