抗生剤が肥満の原因

2020年2月5日

現代医療の象徴とも言える抗生物質ですが、肥満と密接な関係があることが知られています。

畜産業においては、家畜に抗生剤を投与すると太ることが1942年に報告されて以来、爆発的に抗生剤が家畜に投与されています。

20世紀末では、世界で使われる抗生剤の半分は食肉用でした。

ヒトの肥満傾向も爆発的に拡散していますが、以下が有名な報告です。

2016年のScottらは、21714人の子供を対象とした調査を行って、2歳未満で3回以上抗生剤を投与された子供は、肥満のリスクが上がることを報告しました。

1,306例が4歳時に肥満がありました。解析の結果、2歳以前の抗生物質使用は4歳時点の肥満リスクと関係していました〔オッズ比(OR)1.21〕。

抗生物質の処方回数が多いほど肥満になりやすく、ORは3〜5回の処方で1.41、6回以上では1.47でした。

ヒトの腸内細菌叢は3歳までに確立して、その後はあまり変化しないことが知られています。

太った人と痩せた人では、腸内細菌叢に違いがあり、同じカロリーの食事を摂っていても、体重に違いが出て来ます。このことから、カロリー理論には限界があると言われています。

つまり乳児期の抗生剤の投与によって、腸内細菌叢が変化して、抗生剤と投与された家畜と同じように(失礼)肥満が起こってくるという仮説が成り立ちます。

医療行為として抗生剤の投与を受けなかったとしても、農薬も抗生剤と同様に腸内細菌叢の乱れに繋がることが知られています。

食肉中に含まれる残留抗生剤の問題もあります。

また、肥満は他の慢性疾患や精神疾患などの多くの現代病に関連しています。

現代病の原因は、現代医療と現代食であることは間違いないですが、砂糖やパンなどの精製糖質や植物油の問題だけでなく、抗生剤や農薬による腸内細菌叢のディスバイオーシス(乱れ)の問題もあると考えています。

糖質制限・高タンパク食だけで健康を取り戻される方も沢山居ますが、これだけですべてを解決出来ません。

抗生剤や農薬による腸内細菌叢の乱れが、次の理論として浮かび上がって来ます。

特に極端なやせや極端な肥満をはじめ、一般的な栄養療法が通用しない場合は、脳内細菌叢のことを考慮する必要があると考えています。