SIBOの周辺疾患
原因が不明と言われる疾患は沢山有ります。
腹部症状を中心とする過敏性腸症候群、全身の強い痛みが特徴である線維筋痛症、膀胱の痛みを主症状とする間質性膀胱炎、激しい倦怠感を示す慢性疲労症候群、これら4疾患は合併する確率が高いことが報告されています。
つまりこれらの原因不明の疾患には共通の原因が存在する可能性があります。
共通したメカニズムとして交感神経系の過活性を指摘する考えもあります。
その他にも、ピロリ菌、腸内細菌叢の乱れ、リーキーガット症候群、SIBOなどとの関連が指摘されています。
結論としては、これらの疾患の根本にあるのはSIBO(小腸内細菌異常増殖症)であり、また自己免疫疾患としてのメカニズムが関与しているという説が有力です。
またSIBOによって大腸の腸内細菌叢の乱れが起こり、そのために正常では増殖が抑えられている腸カンジダ症を二次的に発病することも知られています。
治療は長期戦になりますので、一時的な薬物の使用では不十分です。
SIBO食による食事療法が基本です。
小腸への負担を減らすために食事回数を1日2回の昼と夜にして、昼間に仮眠を取って副交感神経優位の状態にして小腸の蠕動運動を促す方法が良いと考えています。
腸カンジダ症を併発している場合は、カンジダクレンズも必要になります。
別の言い方をすれば、IBS以外にも、難病である線維筋痛症、慢性疲労症候群、間質性膀胱炎などもSIBO食などによる治療の可能性があります。