機能性医学入門

2021年5月13日

最近出版されたジェフリーブランドの機能性医学入門を読みました。

英語の原題は、”The Disease Delusion”で、「慢性疾患は存在しない。それは妄想である。」という意味です。

医学は若い学問で、戦後の抗生物質の登場により細菌感染症などの急性疾患に目覚ましい功績を上げました。

一方で現代人の生活習慣病などの慢性疾患も医学のメインテーマになっていますが、慢性疾患は、現代の食事や環境などが原因なので、医学ではなく機能性医学で対処すべきであるという内容です。

エピジェノティクスによると、遺伝子型から表現型への翻訳プロセスは複雑なものであり、現代の汚染された食物や環境から受け取るメッセージにゲノムが応答するにつれて、表現型がダイナミックに変化して、健康状態に影響を及ぼします。これが慢性疾患の原因です。

現代人は、農薬、食品添加物やビスフェノールAなどの内部攪乱物質に身体が汚染されているので、解毒プログラムが重要になります。

このビスフェノールAは、肥満、糖尿病、心疾患のリスク因子となります。

肝臓が主な解毒器官で、脂溶性の環境毒素が、2段階で解毒され、排泄されます。

解毒プログラムでは、一般的な除去食療法と、サプリメントとしては、ビタミンB、亜鉛、鉄、マグネシウム、N-アセチルシステイン、ブロッコリー、芽キャベツ、緑茶、ザクロ、クレソン、ウコン、クズ、赤ブドウ果皮、ホップなどの植物性栄養素濃縮物があります。

地中海食を基本的な食事として推奨します。

エネルギー不足が問題になる場合は、ミトコンドリアを強化するサプリメントのN-アセチルカルチニン、コエンザイムQ10、リポ酸、N-アセチルシステインなどが有効です。

肥満の予防になる食品としては、皮付きのリンゴやピーナッツ、ブドウ、ベリー類、シナモン、バージオリーブオイル、ホップに含まれるイソフムロンなどがあります。

便秘と下痢などの吸収排泄に問題がある場合は、除去(remove)、補充(replace)、再摂取(reinoculate)、修復(repair)の4Rプログラムを推奨します。

除去では、食物アレルギーや身体の炎症を起こしている食品である小麦製品や砂糖を除去します。

補充では、タンパク質と脂肪の吸収のために必要な消化酵素を検討します。

再摂取では、プレ・プロバイオティクスを摂取して、吸収ー排泄プロセスを改善させます。

修復では、胃腸の粘膜を修復させる栄養素を摂取します。

風邪を引きやすいなど免疫に問題がある場合は、防衛のための免疫をターゲットにしたプログラムを推奨します。

まずは免疫反応を起こさせている小麦や環境毒素などを取り除きます。

免疫をサポートするサプリメントとしては、亜鉛、ビタミンA、E、D、オメガ3脂肪酸、スパイス類(ウコンのターメリック、ニンニクのアリシン、トウガラシのカプサイシンなど)があります。

オメガ3脂肪酸の供給源であるタラ肝油は、ビタミンAとDを含むのでより価値があります。