自閉症の低コレステロール血症の治療

2021年8月31日

体内のコレステロールの内、約20%は食品由来であり、約80%のコレステロールは、肝臓を中心に全身で つくられ、12~13 mg / kg体重/ 日 生産されています。

血中コレステロールは高いことが問題視されてきましたが、体内の代謝から見ると根っ子に存在する中間代謝物であり、コレステロールからホルモン、胆汁酸、ビタミンDなど作られますので、血中コレステロールが低いと様々な問題が起こってきます。

低コレステロール血症を合併する自閉症児が、対照群と比較して多いことが報告されています。

SLOS(スミス・レムリ・オピッツ症候群)は、コレステロールの最終合成段階の酵素の遺伝的な欠損により、重篤な低コレステロール血症に加えて、短い親指、足の指の融合、光過敏症、攻撃的行動、慢性疲労、房室中隔欠損症、白内障などぼ症状が出る疾患です。

7-Dehydrocholesterolからコレステロールを合成する酵素(7-デヒドロコレステロール還元酵素)の欠損が原因です。

SLOSの中で、身体症状が目立たず、自閉症症状が前景に立つ症例もあり、SLOSの71〜86%は自閉症の診断基準を満たすと言われています。

卵黄などのコレステロールを多く含む食品卵、レバー、ししゃも)によってSLOSの自閉症症状が改善することから、自閉症と低コレステロール血症(160mg/dl以下)との関連が推測されています。

自閉症の人の中に、SLOS遺伝子キャリアの人(7-デヒドロコレステロール還元酵素活性の低い人)がいる可能性が指摘されています。

これに対して三石理論の確率的親和力理論に基づいて、不十分な酵素活性を補うためにこの酸化還元反応の補酵素のビタミンB3を大量に摂るメガビタミン療法による治療の可能性があります。

コレステロールの合成経路で見ると、律速酵素はヒドロキシメチルグルタリル-CoA レダクターゼです。

この律速酵素の化学反応の補酵素も、活性型ナイアシンのNADPです。