腸内細菌とビタミン
腸内細菌がビタミンB群とビタミンKを作ることが知られています。
これらは作ることが出来ても大腸から吸収出来ないと以前は言われていましたが、最近の知見では吸収出来ることが知られています。
腸内細菌叢は4つのビタミンB(B3、B6,B12,葉酸)は推奨される摂取量(基準摂取量、DRI)の4分の1以上に寄与すると推定されています。
つまり、腸内細菌叢はビタミンB群を作り吸収も出来ますが、量と種類は十分とは限らないので、ビタミンBを食事やサプリなどから摂取する方法があります。
菜食主義者は、動物にしか含まれていないビタミンB12をサプリで摂取しないといけないと言われていますが、この論文では腸内細菌がビタミンB12を作ることができると記載されています。
ビタミンKについては、低ビタミンK食を3〜4週間摂取した被験者はビタミン欠乏症を発症しませんでしたが、腸内細菌叢を抑制するために広域スペクトル抗生物質で治療された被験者は、血漿プロトロンビンレベルの有意な減少を示しましたことから、腸内細菌叢が健康であれば必要なビタミンKは製造と吸収が可能であると考えられます。