レジリエンスを育む〜キャッシー・ケイン

レジリエンスを育むを読みました。内容の一部のまとめと総括・私見を加えたいと思います。

前半はポリベーガル理論を背景とした発達性トラウマの理論的解説です。

後半は、その実践のための治療的タッチの解説です。

この本の主旨は、発達性トラウマの治療にはタッチが有効であり、タッチによってレジリエンス(へこたれない力)を育むことが出来るという内容です。

私もソマティックエクスペリエンシングの研修を終えて、著者のテレール先生の研修も受けました。

適切なセラピストから治療的タッチを受ける方法が理想と言われていますが、日常生活的に横隔膜から下を温めて、横隔膜から上を温めない生活も非常に重要と考えています。

日本の頭寒足熱とほぼ同じで、半身浴、腹巻き、二重靴下、岩盤浴などを生活に取り入れるなどして、身体が気持ちよくなる日常生活です。

「お腹を冷やさないようにする」ということであり、内受容感覚が心地よい生活です。

治療的タッチで「腎臓/副腎システム」を支えること、内受容感覚を回復させることで効果が出ると記載されていますが、それ以外に腸内環境を支え腸活を行うことで効果が出るのではと考えています。

外受容感覚は、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の5つで、それに対して内受容感覚とは、身体の内側の感覚で、呼吸、痛み、体 温、心拍、胃腸の動きなどの生理的な状態に関する感覚 や「お腹がすいた、喉が乾いた、胸が苦しい、喉がつまる」などの内臓感覚(身体感覚)のことです。

内受容感覚とは自分自身と繋がるシステムであり、発達性トラウマではこの感覚の機能不全があります。

生命が安全か危険かを判定するのは、内受容感覚で行います。