免疫には、ワクチンよりも栄養状態が重要です
まとめ:医学では免疫は栄養ではなくワクチンが要と考えられていますが、免疫は食事による栄養状態と密接に関係しています。
栄養状態は、炎症や酸化ストレスに関連しており免疫系に影響を与えることが総括されています。(2020, Iddir)
栄養失調は世界で最も一般的な免疫不全の原因であり、新型コロナウイルス感染症を治療する前に栄養状態の評価をするべきです。(2020, Khaled)
糖質や脂肪の多い西洋食が、自然免疫系を活性化し、適応免疫を損ない、慢性炎症とウイルスに対する宿主防御の障害につながります。COVID-19 への感受性と長期的な合併症を減らすために、個人は健康的な食習慣に注意する必要があります。(2020, Butler)
開発途上国、特に子供の罹患率と死亡率の主な原因です。増加する証拠は、タンパク質不足による栄養失調が、これらの地域で観察される感染症に対する感受性の増加の根本的な理由であることが指摘されています。(2011, Rodríguez)
タンパク質摂取量の減少が、手術患者の感染リスクと入院期間の延長に関係することが報告されています。(2016, Assis)
ビタミンA欠乏症は、伝統的に感染リスクの増加と関連しています。(2018, Huang)
低亜鉛状態は、ウイルス感染のリスク増加と関連しています。 (2019, Read)
新型コロナ感染症に対して、プレプロバイオティクスの有効性が報告されています。(2021, Hu)
ビタミンD欠乏症は癌リスクと関係しています。(2006, Garland)
ビタミン D 補給は、SARS-CoV-2 細胞侵入受容体 ACE2 (アンギオテンシン変換酵素 2) の AGTR1 (アンギオテンシン II 受容体タイプ 1) への結合を促進し、ACE2 に付着して細胞に侵入できるウイルス粒子の数を減らします。(2020, Iddir)(2022, Yarahmadi)
ビタミンDの補給が、インフルエンザとCOVID-19の感染と死亡のリスクを軽減できることが報告されています。(2020, Grant)
新型コロナウイルス感染リスクは、微量栄養素の最適化によって下げることが出来ます。(2020, Stipp)
ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB、亜鉛、セレン、鉄などの微量栄養素、ファイトケミカル、食物繊維、脂肪酸などのあらゆる栄養素が、免疫に関係しています。(2020, Iddir)
適切な食事と運動が、腸粘膜免疫を調整することが報告されています。(2010, Valdés-Ramos)
西洋食の特に食事性脂肪酸が、微生物叢や炎症状態に影響を与えて免疫系に問題を起こして、20 世紀後半にアレルギーと自己免疫の発生が大幅に増加しましたことが考察されています。(2017, Wypych)