新型コロナはワクチン接種を繰り返すほど罹かりやすくなります

週刊新潮(1月19日)ウォールストリートジャーナル(1月1日)で警告されています。

これまでに何度も取り上げてきたテーマです。(新型コロナ感染症、世界131カ国のワクチン接種率と感染率・死亡率の関係新型コロナワクチン接種によるマイナスの有効性超過死亡と新型コロナワクチン追加接種超過死亡者数の推移と新型コロナワクチン新型コロナと免疫不全

クリーブランドクリニックの従業員の51011人に対する調査で、ワクチン接種回数が多いほど、新型コロナ感染のリスクが上がることが報告されています。(2022, Shrestha)

この報告では、ワクチン接種回数とCOVID-19感染のより高いリスクとの関連を指摘した唯一の研究ではありませんと考察されています。

世界で最もワクチン摂取率、ブースター接種率の高いシンガポールでは、XBBの感染爆発が起こっています。

■新しいワクチンは新株よりも旧株の抗体を選択的に作るため(抗原原罪)有効性が懸念されています。

2023年1月に米国北東部に急速に広がっている XBB と呼ばれる新しいオミクロンの亜種については、現在の集団免疫と BA.5 ワクチン ブースターは、オミクロンの収斂性変異体の感染を効果的に防げない可能性があることが指摘されています。理由は、XBBはワクチンやこれまでの旧株によって誘導された抗体を逃れるように進化しているためです。(2022, Chao)

二価ワクチンを投与された人々の中和抗体は、元の武漢バリアントに対する抗体が主に産生されており、 XBB に対するものより 26 倍高く、Omicron および BA.5 バリアントに対するものよりも 4 倍高かったことが報告されています。(2023, Davis-Gardner)

4 回のワクチン接種を受けた人々の抗体レベルは、元の武漢株に対する抗体が、XBB バリアントの 145 倍であることがわかりました。二価ブースターは、XBB に対する抗体をわずかにしか増加させないことが報告されています。(2022, Yamamoto)

抗原原罪により旧株に対する抗体が選択的に作られており、新しいワクチンの有効性が懸念されています。

抗原原罪(original antigen sin)とは、最初に感染したウイルス抗原に対して免疫が獲得された後に変異ウイルスに感染した場合、新たに持ち込まれた変異抗原に対しては抗体産生が抑制される現象。

抗原原罪(免疫の刷り込み)とは、ある人の免疫系が、最初に曝露したウイルス株に再び遭遇したときに強く反応する一方で、別の近縁な株への反応は弱くなる現象のことです。

■世界ではワクチンを中止する流れが出てきています。

ロイド・オースティン米国防長官は、米軍のCovid-19ワクチン接種義務を正式に取り消しました。(2023 年 1 月 11 日, CNN)

米NY市は、職員のコロナワクチン接種義務を2月10日に撤廃します。市の職員への接種義務を巡っては、接種証明を提出しなかったとして約1780人が解雇されていました。これらの人々は元の職に応募することができます。(2月6日、ロイター