女性型脱毛
女性型脱毛では、生え際の後退と頭頂部の脱毛を特徴とする男性型脱毛(ノーウッド・ハミルトン分類)と違って、頭頂部のびまん性の薄毛(部分幅の増加)と前頭部の生え際の温存を示します。 (ルートヴィッヒ分類)。
臨床的な発現形態は、上記のように異なっていますが、原因は同じアンドロゲン性脱毛(AGA)と考えられています。(2011, Sinclair)
中年女性の脱毛は、インスリン抵抗性と関係しておりアンドロゲン性脱毛(AGA)であることが報告されています。(2003, Matilainen)
女性型脱毛も男性型脱毛の治療と同様で(男性型脱毛(AGA)、PCOSに対する薬物療法)、抗アンドロゲン治療(デュタステリド、フィナステリド、スピノラクトン)、インスリン抵抗性に対する治療(メトフォルミン)、ミノキシジルがあります。
女性型脱毛および男性型脱毛に有効なサプリメントとしては、ノコギリヤシとベルベリンがあります。(PCOSのサプリ〜ノコギリヤシ、ベルベリン)
加齢性脱毛(senescent alopecia)とは、脱毛の家族歴ない個人に高齢になって「髪全体が薄くなる」現象のことですが、これもほとんどはアンドロゲン脱毛であることが指摘されています。(2011, Whiting)(2001, Prince)
加齢性脱毛は休止期脱毛と同様に、被髪頭部全体の密度の低下がみられます。