三叉神経痛の栄養療法

三叉神経痛(trigeminal neuralgia)は、三叉神経(顔の感覚を司る神経)が刺激されたり圧迫されたりすることで、顔に突然鋭い痛みが生じる病気です。主な原因は、血管が神経に接触して圧迫すること(血管圧迫説)や、神経の損傷、脱髄(神経を覆う髄鞘の劣化)などです。この圧迫や損傷が神経の異常な電気信号を引き起こし、強い痛みとして感じられます。痛みは短時間ですが、反復的に発生します。

髄鞘(myelin)の修復は、中枢神経(多発性硬化症など)より末梢神経のほうが可能性があると考えられています。

三叉神経痛のビタミンB12の有効性が報告されています。(1952, Field)(2012, Aggarwal)

三叉神経痛では、ビタミンDの欠乏が指摘されています。(2021, Yagchi)

三叉神経痛には、ビタミンB1が関係することが指摘されています。(1939, Bakhsh)

三叉神経痛には、オメガ3脂肪酸の長期服用で、痛みが軽減されることが報告されています。(2018, Singh)

三叉神経痛の患者では、血清亜鉛が欠乏していることが報告されています。(2021, Radam)

中枢神経系におけるミエリン鞘異常、脱髄、オリゴデンドロサイト喪失、およびミエリン再生障害は、多発性硬化症を含むいくつかの神経疾患に影響を及ぼします。多発性硬化症の食事療法として、Wahls Protocol(多発性硬化症のためのパレオダイエット)が提唱されています。