フェリチンの本当のこと
このウィキペディアの値は、いろんなことを示唆してます。これは現状値です。
フェリチンのほんとうのことは、以下です。
健康な母親は出産に際して、フェリチンを新生児に50ng/mL渡します。
この結果、新生児のフェリチン値は、200-300ng/mLとなります。
その後は、成長=体重増加および、鉄摂取と排泄を経て、大人では100ng/mLあたりに落ち着いてきます。
つまり、子供のほんとうの正常値は、この中間の100-200ng/mLです。
一方で、鉄欠乏の女性が出産すると、鉄欠乏の母子が出来上がってしまいます。
これが、ウィッキペディアや日本の基準値の下限値が極端に低くなっている理由です。
女性が一般に低いのは、生理があるためです。
本来は、男性と同じレベルの100ng/mLを目指した方が良いですが、かなり大変な治療になるので、私は目標値を現実的に少し下げて60ng/mLと考えています。
鉄欠乏の母子の話の続きですが、子供が多い家庭では、母子の鉄不足が深刻です。
鉄貯蔵が空の母親が出産するので、下の子供ほど、鉄欠乏が重症になってきます。
子供が3人いるとすると、鉄欠乏の重症度は、
母親<第三子<第二子<第一子 となってます。
もしも鉄欠乏の母親や子供が一人居たとすると、母子全員が鉄欠乏である可能性が高いです。
脂肪肝の問題もあります。
フェリチンは、急性炎症性蛋白でもあるので、脂肪肝で上がってきます。
急に鉄貯蔵量が増えるわけではないので、鉄が空っぽのフェリチンが増えるだけです。
脂肪肝があるとMCVと爪の状態、精神症状を頼りに鉄欠乏を予想していきます。
フェリチン髙値の人が、ダイエットに成功するとフェリチンの低値が浮かび上がってくることがあります。
ザックリですが、
フェリチン低値は鉄欠乏+低タンパクを意味し、フェリチン髙値は炎症を示唆しています。