食事性炎症指数(DII)

まとめ:様々な慢性疾患に繋がる身体の炎症を抑えるために、野菜や果物に含まれるフィトケミカルなどが大事ですという話です。

食事性炎症指数(Dietary Inflammatory Index、DII)は、食事性栄養素を摂った際に、炎症性サイトカインの血中濃度が変化します。その結果から慢性疾患の発病に関連する食物の役割を評価するために、2000以上の研究結果から開発されました。

身体に必要な必須栄養素の観点を無視して、抗炎症、炎症促進の観点のみから栄養素を評価しています。

どの栄養素も適量摂取した場合の炎症性サイトカインの変化などで評価しますので、少量や大量摂取では違う結果になります。

無機質な数字のテーブルを、項目毎に並び替えてグラフに変えてみました。

マイナスほど抗炎症作用が強くなります。

ビタミン類は、ビタミンB12を除いてすべて、抗炎症作用を示します。

脂肪酸はトランス脂肪酸、飽和脂肪酸は炎症を促進して、オメガ3、オメガ6脂肪酸は抗炎症作用を示します。

主要ミネラルは鉄以外は、抗炎症作用を示します。

主要栄養素は、食物繊維以外は炎症を促進します。

身体に入りにくく、出にくい吸収・排泄システムになっている貯蔵型のビタミンB12と鉄が、炎症促進作用を示す点が興味深いデータになってます。

フィトケミカル(植物化学物質)、ハーブ、天然調味料などもすべて、抗炎症作用を持っています。

お茶、コーヒー、アルコールの嗜好品も抗炎症作用を持ちますが、大量に飲むと別の問題が起こってきますので、注意が必要です。