ケトン食療法の副作用

2019年4月17日

ケトン食療法は、現在の多くの慢性疾患に有効と考えられる治療ですが、最初に副作用について押さえておきたいと思います。

1.異所性石灰化(腎臓結石、50肩、動脈硬化)

人体が、グルコース利用からケトン体利用に移行する際には、たくさんのケトン体が出来ます。このケトン体が、血液のpHを酸性に傾けるので、アルカリミネラルであるカルシウムやマグネシウムが骨から溶出されます。この際に、カルシウムが過剰に溶出して、余剰カルシウムが身体に沈着してしまいます。(カルシウムパラドックス)

特に、グルコジェニック(グルコース利用の体質)とケトジェニック(ケトン体利用の体質)を行ったり来たりする場合は、頻繁にこの現象を起こすことになります。

一旦ケトジェニックに落ち着けば、血液のpHは均衡が保たれて、カルシウムの問題は起きません。

ケトン食療法では、3~7%の頻度で腎臓結石が出現するというデータがあります。

治療法は、

①糖質制限の枠を越えないようにする。糖質制限のレベルは、最大で1日60gまでです。

ケトン食療法の実施中に糖質を大量に摂取すると、一旦元のグルコジェニックに戻ってしまいます。そこからケトジェニックに戻すときに、問題が起こってきます。

②カルシウムやマグネシウムの摂取不足が起きないように、一定量を毎日摂取する。

③異所性石灰化は、夜間に活性酸素が関与して起こってくると言われています。寝る前に抗酸化物質を摂取する方法があります。

2.脂肪肝

糖質と一緒に脂質を摂るような場合に起こってきます。

糖質制限がちゃんと出来ている場合でも、ケトン食療法中に太ってくる感じだと、摂取している飽和脂肪酸が多いと言うことです。

ココナッツオイルやMCTオイルで飽和脂肪酸を摂取するのなら、食事で摂取する飽和脂肪酸の量を制限した方が良いかもしれません。

治療は、

①摂取する飽和脂肪酸の量を制限する。

②糖質制限のレベルを上げるなど、ダイエットの方法を考慮する。

ケトン食療法中は、3ヶ月に1回の血液検査が望ましいです。

3.高尿酸血症

原因はよくわかっていません。

まれに痛風になる場合があります。有名なメアリーの夫のスティーブも痛風になりました。

治療は、

①高尿酸血症そのものの治療は、行わない。

②ビタミンC3を1日3g以上摂って、経過観察。

③ビタミンAを1日25000IU以上摂取する。

4.不眠

これも原因はよく分かっていません。