パーキンソン病

パーキンソン病は、中脳の黒質の神経細胞が脱落変性して減少するために、ドーパミンの産生が出来なくなり、振戦や固縮などの症状が出現する神経変性疾患です。

黒質線条体のドーパミン系ニューロンが、変性脱落して20%以下になるとパーキンソン病を発病すると言われています。

特にドーパミンの合成経路のチロシン→L-DOPAの代謝過程のチロシン水酸化酵素の顕著な活性低下が起こってます。

標準治療のドーパミン系を強化する治療や、ドーパミン系と拮抗関係にあるアセチルコリン系をブロックする治療があります。代替療法では、グルタチオン点滴による治療が有名です。

これがグルタチオンの作用機序ですが、有効性が約50%と言われています。

黒質の障害がある程度以上進んでしまうと、ドーパミンの産生が出来ないために、グルタチオンを補給しても追いつきません。

人体に存在する活性酸素を除去する生理活性物質は、尿酸、胆汁酸などがありますが、最も大事なのがグルタチオンです。

グルタチオンは、肉や魚に含まれる芳香族アミノ酸のメチオニンから、メチレーション回路を経て作られます。メチレーション回路に必要なアミノ酸(メチオニン、グルタミン酸、グリシン)、ビタミン、ミネラルを揃えて、自分自身でグルタチオンを作ることが出来るようになることが大切です。

ミネラルが有害金属によって阻害される場合もあります。

グルタチオンそのものは国内では測定が出来ません。海外の検査で、血液中のグルタチオンそのもの、または尿中の代謝物を測定することも可能です。

ホモシステインを測定すれば、グルタチオンの生成をある程度予測することが可能です。

なお、レビー小体型認知症とパーキンソン病はスペクトラムの関係になってます。