大腸癌と食事

大腸癌と食事との関係性について、危険因子と予防因子があります。

赤身肉については、15のコホート研究(7367 例)にて、1.28 倍、加工肉については14の症例対照研究(7903 例)にて、1.20倍発癌リスクを高めることが報告されています。

国立がん研究センターの発表によると、2013年の国民健康・栄養調査によると日本人の赤肉・加工肉の摂取量は一日あたり63グラム(うち、赤肉は50グラム、加工肉は13グラム)で、世界的に見て最も摂取量の低い国の一つです。

大腸がんの発生に関して、日本人の平均的な摂取の範囲であれば赤肉や加工肉がリスクに与える影響は無いか、あっても、小さいと言われています。

作用機序については不明ですが、赤身肉に含まれるヘム鉄による酸化毒性が関与すると推測されています。

加工肉については、添加物として使われている発色剤(亜硝酸塩)、リン酸塩などが原因として考えられています。

赤身肉については、一度に大量に摂取しないこと、同時に食物繊維を摂取することで、小腸でヘム鉄を完全に吸収してしまうか、または食物繊維のブルトーザーのような力で大腸に留まらせずに便に排泄させれば、リスクを下げることが出来ます。

加工肉については、同じ方法が良いですが、こちらは無添加のものを選ぶ方法があります。

ヘム鉄のサプリは、キレート鉄のサプリより小腸での吸収が悪いので、大腸への影響が懸念されます。